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龍宮 [本2005]

龍宮

龍宮

  • 作者: 川上 弘美
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/09/02
  • メディア: 文庫

タイトルから全く内容が想像できないので購入。

短編が8篇。

どれも内容がシュール。
吉田戦車の4コマじゃない漫画を読んでいるような心持ちになりました。

途中から、文章に書かれている情景が、自然と頭の中で吉田戦車の絵柄で再現されていくようになって、
「あぁ、これは高尚なナンセンスギャグ小説なんだ。」
と理解するにいたりました。

自分は「狐塚」「荒神」「うごろ鼠」がお気に入り。


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プラナリア [本2005]

プラナリア

プラナリア

  • 作者: 山本 文緒
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/09/02
  • メディア: 文庫

タイトル買い。

タイトルから、空から謎のプラナリアのような生物が降って来て、人々に知られないように繁殖。世界中がパニックに。的なSFパニックものを勝手に妄想していましたが全く違いました。

日常を描いた短編が5編。
読んでいて道徳の教科書を思い出しました。
道徳の教科書の話ってこんな感じだったような。

○プラナリア
張らなくても良い意地を張ってダークサイドに落ちて行く話。
ついつい「永瀬さん」サイドについて読んでしまったためにイライラした。

○ネイキッド
最後泣きそうになった。

○どこかではないここ
この話が5編の中で一番好き。

○囚われ人のジレンマ
ついつい「朝丘君」サイドについて読んでしまったためにイライラした。

○あいあるあした
この作品だけちょっと浮いている気がしました。
きっとマスターはA型で、すみ江はB型だと思った。

どれも大変面白かった。


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朽ちる散る落ちる [本2005]

朽ちる散る落ちる

朽ちる散る落ちる

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/07
  • メディア: 文庫

作者+タイトル買い。

「全てがFになる」でこれは面白いと衝撃を受けてこの作者の出す本を追っかけていた時期もありましたが、だんだんと作品がキャラクターよりになって行ったために、すっかり読まなくなっていました。
ひさしぶりに読んで見たのですが、一気読みするほどではありませんが中々楽しい密室殺人ものでした。

密室と言えば、トリックが重要ですが期待を裏切らない力技で
「あら、なんと言うことでしょう。ありえねぇ。」
と言った感じ。

あと、登場人物の名前が私には読めません。
最初だけじゃなくて、常にルビを降って欲しいと思いました。

面白かったです。


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スローグッドバイ [本2005]

スローグッドバイ

スローグッドバイ

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2005/05/20
  • メディア: 文庫

作者買い。

恋愛ものの短編が10篇。

どれも、読み終わったあと晴れ晴れとした気分になりました。
やっぱり、男性作者が書く実話ではない恋愛物を読むと、
男性読者として共感と言うかなんというか、読んでいて非常に安心感があります。
「こんなことあったら良いよね。萌えるよね。あるわけねぇけど。」
と言った感じ。
あと、表紙がとても好きです。

大変面白かった。


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LAST [本2005]

LAST (ラスト)

LAST (ラスト)

  • 作者: 石田 衣良
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/08/12
  • メディア: 文庫

作者買い。

主に、借金で首が回らなくなった人がラストチャンスにかける短編が7編。

身近に借金で首が回らなくなった人がいて、リアルでどんな境遇になるのか知ってるので、読んでいて居た堪れない気持ちになりました。
しかしながら、どれも先の気になる展開の話ばかりで一気読み。
池袋ウエストゲートパークに見られるような、身近にある裏社会がとてもリアルに、それでいて読みやすいスッキリとした文で書かれてます。
ただ、「ラストシュート」は読んでて気持ちが悪かったです。

大変面白かった。


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脳男 [本2005]

本を読んだら必ずブログに書いていけば、後で自分が見たときに、

あぁこんな本読んだよね。
今年はこれだけの本を読んだのだね。

と言うことが分かって面白いと思い付いて、
感想など沿えて書き連ねているのですが、
元々、読書感想文というのが苦手なこともあり溜め込んでしまいました。

小学生の頃は、
感想なんて、作品によって、いろいろ思うことがあったり、全く感銘を受けず何も思うことがなかったり、と書きたいことの増減があって然るべきなのに、なんで400字全てを埋めなければならないのだろうと疑問に感じながら、ただひたすらあらすじを書き写す作業をしていた記憶しかなく、あまり楽しいと思った記憶がないですから自然と感想を書くのに抵抗が生じてしまいがち。

しかし、1年後自分が読んだ本のデータベース(索引はないのだけれど)が出来上がると思うと嬉しさ満点なので、今ならまだ間に合うと一気に更新。

そもそも、400字詰原稿用紙を埋める必要がないって素敵なことだと思います。
「面白かった。」
の一文でも許される読書感想文。
夢が叶った気持ちです。

そんな感想文は誰も読まないと思いますが。

脳男

脳男

  • 作者: 首藤 瓜於
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2003/09
  • メディア: 文庫

タイトル買い。

読む前は、脳に手足が生えた変な生き物が跳梁跋扈する話かと妄想していたのですが、全く違っていました。
ジャンルはカウンターテロリストものです。

テロリストにクロスカウンターを決めるのが脳男です。

面白かった。


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クチュクチュバーン [本2005]

クチュクチュバーン

クチュクチュバーン

  • 作者: 吉村 萬壱
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2005/08/03
  • メディア: 文庫

表紙とタイトルの妖しさに思わず買ってみた。

読んでみたら、クチュクチュどころかグッチャグッチャの話でした。

3話の短編がまとめられた本なのですが、どれも人類滅亡のお話。
あらすじなんてありません。

■クチュクチュバーン
突然、人が奇怪な怪物になる病(あるいは現象)が流行。
体長20メートルになったり、目玉だけの怪物になったり、手が8本になってみたり、小さくなってみたり、シマウマと融合してみたり、多種多様な怪物になった人類がアボーン。

■国営巨大浴場の午後
空から無数のナッパン星人が降って来てアボーン。

■人間離れ
空から無数の卵が降って来て、緑色の巨大蟹お化けと、藍色の内臓お化けが孵ってアボーン。

小学生が見た悪夢を小説化したような荒唐無稽さ加減と、空からナッパン星人が降って来るなんてこれ以上絶望することったらないよね!という絶望感がたまらない一冊。


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グレイヴディッガー [本2005]

グレイヴディッガー

グレイヴディッガー

  • 作者: 高野 和明
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/06
  • メディア: 文庫

同じ作者の「13階段」がまぁまぁ面白かったので買って見ました。
無茶苦茶な話の方が好みなので「13階段」よりも面白かったです。

あらすじ
前科持ちの主人公が「骨髄ドナーに選ばれちゃいました」と思っていたら、謎の軍団に命狙われて逃げまくりで、鉄仮面にマントの怪人も追っかけて来てなんか大変。という話。

昔起きた未解決殺人事件、現在進行形で起きる猟奇殺人、謎の軍団に追われる逃走劇等々、詰め込めるものはありったけ詰め込んでみました。と言った印象。
これだけいろんなモノ詰め込んで、結構派手なアクションシーンなど絡めつつ、それぞれが大きな破綻も見せず消化されてます。
強いて言えば、鉄仮面にマントの怪人の復讐の動機が弱い気が。
猟奇殺人と言う要素を入れるために無理矢理、鉄仮面とマントを被せてみました。という感じがしないでもないですが、単純に面白いので買って損はないと思います。


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オルファクトグラム [本2005]

オルファクトグラム

オルファクトグラム

  • 作者: 井上 夢人
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/12
  • メディア: 新書

新書サイズで649ページ。
購入してから2年ぐらいたつのですが、ジワジワと読み進めやっと読み終わりました。
かなり面白かったです。

あらすじ
殺人鬼に頭殴られて昏倒し入院。目を覚ますと嗅覚が犬並に。
格段と高性能になった嗅覚で姉を殺した殺人鬼を捕まえるぜ。
あと、ついでに突然行方不明になった友達も探すぜ。
という内容の特殊能力で犯人探し系です。

『嗅覚が凄い』ことを表現する手法が秀逸です。
その手法自体が嗅覚が犬並になった理由に結びついており、面白いこと考える人だなぁと井上夢人氏の発想力にとても感心しました。

前半は主人公がどれぐらい凄い嗅覚を獲得したのかをひたすら書き連ねます。
前半というか4分の3ぐらいがそれです。
きっと作者自身が書いていて楽しかったのじゃないでしょうか。
後半と言うか終盤からいっきに物語が進みだします。

発想自体が優れていれば多少冗長でも充分楽しい物語になる一例。

ちなみに、読み終わるのに2年もかかったのは分厚すぎて持ち歩けないからです。
通勤時間が読書時間なので。
文庫版は上下巻に分かれているようです。文庫買ってたら2年越しにはならなかったかも。


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蚊トンボ白髭の冒険 [本2005]

蚊トンボ白鬚の冒険 (上)

蚊トンボ白鬚の冒険 (上)

  • 作者: 藤原 伊織
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 文庫

蚊トンボ白鬚の冒険 (下)

蚊トンボ白鬚の冒険 (下)

  • 作者: 藤原 伊織
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 文庫

作者買い。
面白かったです。

あらすじ
主人公に蚊トンボが取り憑いて、特殊能力を身に付ける。そんなときにトラブルに巻き込まれるけど、身に付けたばかりの特殊能力で強引に解決。

全くなんの前知識もなく読み始めたのですが、いきなり主人公に蚊トンボが取り憑いて特殊能力ゲットと言う無茶苦茶な昔のジャンプ漫画に近い展開におったまげました。
「何この流れ。」とつぶやいてしまいたくなる程です。
後はひたすら先の読めない展開。

なんで蚊トンボが取り憑くと言う発想が生まれたのかがさっぱり分かりません。
身に付ける能力も全く蚊トンボと関連がありません。本当に微塵もありません。
このシュールな感覚、漫画の「寄生獣」を思い出しました。
あと、能力を使う際の注意事項や制限事項があるのはJOJOのスタントっぽいです。
それでいて、着色がハードボイルドなもんだから、こんなの今まで読んだことないと非常に新鮮な印象を受けました。

主人公は蚊トンボに取り憑かれた水道管工事士。
ヒロインはアル中の家電業界ライター。
謎の隣人は資産管理の達人。
敵はインテリやくざと、元体操選手のプログラマ。

登場人物を並べるだけで、話の先の読めなさ感が伝わると思います。
ちょっと変わったテイストの活劇ものが読みたいという方にお勧めの本です。


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